ふすまの張り替え|本ぶすまの交換方法
本ふすまは、昔ながらの日本家屋に多く使われているふすまです。
板ふすまの張り替えに比較すると、ふすまの張り替えは少し難しいのですが、それでもふすまの構造さえ理解してしまえば、張り替え作業自体はそれほど難しいものではありません。
本ふすまの構造、枠の取り外し方なども含めて細かく紹介しますので興味がある方は挑戦してみましょう。
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本ぶすまの張り替え方
本ぶすまは、伝統的なつくりのふすまのことです。
骨組みである組子に、ふすま紙を何重か重ねて張って、枠をはめ込んだ構造になっています。
張り替えのときには枠を取り外す必要があります。
① 目印を書いて張る
あとで元通りに戻せるように、枠にマスキングテープを貼って、サインペンで目印を書いておきます。
何枚も同時に張り替える場合は、ふすまの番号と上下左右を書いておくと取り違えを防げます。
② 左右の枠をはずす
左右のタテ枠は折れ合い釘か木ネジではめ込んであります。
当て木をしてカナヅチで上から下へ叩くと、枠がスライドします。
枠を数センチずらしてから、枠はずしで持ち上げると枠がはずれます。
動かない場合は、下から叩くとはずれる場合もあります。
ふすまの枠を取り外すのに使う小型のバールです。
③ 上下の枠をはずす
上下のヨコ枠は釘で打ち付けられています。
キズをつけないように枠とふすまの間に枠はずしを差し込み、こじっておこします。
硬ければ、釘の近くに差し込んだ枠はずしをカナヅチで叩くとよいです。
④ 引き手をはずす
引き手の上下2か所に打たれている細釘を、専用の釘抜きを使って引き抜きます。
枠はずしで引き手を軽くこじって起こしてから元に戻すと、釘の頭が出るので釘抜きでつかみやすくなります。
片方の釘を抜いてから、もう一方を引き手を使って引き抜きます。
細釘をなくさないように、引き手を一緒に保管しておきます。
引き手を固定している細釘を抜くための専用工具です。
⑤ ふすま紙を切る
ふすま紙を広げた上にふすまをのせて、四方が数㎝大きめになるようにハサミで切ります。
ふすま紙には巻きグセがついています。
シワをつけないように逆方向に巻いてクセを直します。
同じサイズのふすま複数枚を張り替える場合には、ふすま紙の柄を合わせて重ね切りするとよいです。
⑥ ふすま紙に糊をつける
あらかじめ糊が塗られたふすま紙の場合は、スポンジを使ってたっぷりの水を裏面に広げて含ませて2~3分おいて紙が伸びるのを待ちます。
待つ間に、障子・ふすま用の糊を濃い目に溶いたものを周囲2~3㎝の部分に糊バケで塗ります。
糊つきでないふすま紙の場合はハケで糊を全面に塗り広げます。
床が汚れないように、作業はビニールシートなどの上で行います。
⑧ ふすま紙を張る
水で濡らしたふすま紙の上にふすまをのせます。
柄もののふすま紙の場合は天地を間違えないように注意をします。
ふすまをふすま紙ごと裏返します。
この一連の作業は2人で行います。
なでバケで中央から外に向かって空気を追い出します。
このとき表面に多少の凹凸ができていても、紙が濡れて伸びているせいなのでそのままにします。
明らかにシワができている場合にはいったんはがして張り直します。
⑧ フチを処理して余分な紙を切る
角の部分は、ふすま紙を三角につまんだうえでハサミで切り落とします。
指でふすまの周囲のフチを押さえてきれいに密着させます。
カット定規とカッターナイフを使って、ふすまの厚みの半分の位置でふすま紙を切ります。
こまめに刃を交換して常に切れ味を保ち、刃を寝かせて切り進めるのが上手に切るコツです。
壁に立てかけてしばらく乾燥させます。
乾いて表面のシワが消えたら次の作用へ移ります。
⑨ 枠をはめ直す
取り外した枠を取りつけます。
はじめに上下のヨコ枠を元通りに釘で固定します。
左右のタテ枠は、折れ釘やネジの頭に合わせてはめ込んだうえで、当て木をしてカナヅチで下から上へ叩いて固定します。
⑩ 引き手を取りつける
引き手の位置にカッターナイフで十字に切り込みを入れます。
はずした引き手をはめ込み、上下2か所にカナヅチで細釘を打ち込んで固定します。
引き手用クギ締めがあると作業が楽に行えます。