天井から物を吊るす|安全に吊り下げるために天井の構造を理解する!!
天井からインテリアなどを吊るすことで部屋をおしゃれな雰囲気にすることができます。
ただ、安全に物を吊るすためには天井の構造を正しく知っておく必要があります。
今回は、天井の構造の説明に加えて、ピクチャーレールの設置方法や照明器具の交換方法なども詳しく紹介します。
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天井の構造
天井の裏側には、天井板を張りつけて固定するための下地材(野縁)が入っています。
下地材は等間隔の格子状になっています。
照明器具などを吊り下げる場合は、必ずこの下地材にフックや金具を固定します。
フックは、天井板の厚みを考慮してネジ部分が35㎜以上ある洋灯吊りを使います。
上のイラストは、木造住宅の一般的な天井の構造です。
釣木で吊られた下地材(野縁)に、石膏ボードなどでできた天井板がクギや接着剤で取りつけられ、その表面に壁紙が張られています。
平屋以外の1階の天井は、2階の床を支える2階梁、または床梁に釣木受けが渡されています。
一般的に下地材は45㎝間隔の格子状になっています。
木造以外の住宅の場合には…
鉄筋コンクリート住宅の場合、C型チャンネルなどと呼ばれるスチール製の金具で野縁受けを吊るした構造のものもあります。
また、数は多くないですが、木製の下地材ではなく金属製のアングルに天井板を張りつけた構造の天井もあります。
この場合は、下地材にネジ止めすることはできません。
天井から「羽根型プラグ」で吊るす
天井裏に木製の下地材がある場合には、下地材を探して直接ネジ止めすることができます。
下地材のない場所に物を吊りたい場合は、羽根型プラグを利用して吊り下げます。
① 下地材を探す
物を吊り下げたい場所に、針式の下地探しを垂直に刺して天井裏の下地材の有無を確かめます。
下地材が通っていれば、充分な長さのある洋灯吊りを直接ねじ込んで固定することができます。
下地材がなく空洞の場合は以下の手順で作業します。
なお、天井に使われる石膏ボードは壁よりも厚いことがあるため、センサー式下地探しでは下地を見つけられない場合もあります。
② ドリルで穴をあける
下地材がないことを確認したうえで、電動ドライバードリルで天井に穴をあけます。
石膏ボードのかけらが降ってくるので、目などに入らないように注意します。
③ 羽根型プラグを差し込む
羽根型プラグをつまんで折り曲げ、ドリルであけた穴に差し込みます。
羽根型プラグは、内部が空洞の壁や天井にネジを取りつけるための補助具です。
プラグを完全に押し込んだら、プラグの中心に付属のピンをカナヅチで叩いて入れましょう。
天井裏で羽が開き、石膏ボードをはさんで固定されます。
ピクチャーレールを吊るす
天井際の壁にピクチャーレールを取りつけると、額縁などを機能的に吊り下げることができます。
ピクチャーレールには、壁に取り付けるタイプと、天井に取り付けるタイプの2種類がありますが、設置方法はどちらもほぼ同じです。
① ブラケットをネジ止めする
レールを支えるための固定用ブラケットを等間隔でネジ止めします。
天井と壁の境目には太い下地材が1本通っているはずです。
念のため、下地探しで下地材があることを確認したうえでブラケットを取りつけます。
② レールにフックを装着する
レールの端にあるとめ具をはずして、レールフックを必要な数だけ入れます。
1本のレールで吊り下げられる重量は製品によって異なります。
詳しくは取扱説明書を確認しましょう。
③ レールを取りつける
レールフックが下を向くように、固定用ブラケットにピクチャーレールをはめ込みます。
きちんと固定されていないと落下する恐れがあるので注意が必要です。
④ ヒモを吊るす
フックにヒモやワイヤーを引っ掛けて吊り下げます。
ヒモの長さは吊り下げるものに応じて自由に変えることができます。
額縁などは左右2本のヒモで吊ると安定します。
天井から「照明器具」を吊るす
天井にペンダントライトを設置する方法を紹介します。
天井の配線器具が引掛シーリングの場合、とても簡単に取りつけることができます。
カバーがついたシーリングライトの場合、引掛シーリングに照明器具の台座が装着されています。
照明器具を購入するときには、配線器具の形状を確認したうえで器具を選びましょう
① シーリングのネジを確認
電気工事業者が施工したシーリングはしっかりと固定されているはずですが、新しい照明器具に交換するときなどには、念のためネジが緩んでいないかを確認しておくと安心です。
② 器具を取りつける
照明器具のプラグを装着します。
金具のツメの位置を合わせて差し込み、右に回すと固定されます。
はずすときには左に回します。
製品によってはボタンを押すとはずれるタイプもあります。
③ フックでコードを吊るす
ペンダントライトの位置を調整する場合には、照明器具のコードの長さを考えて洋灯吊りを設置します。
天井の裏に下地材がある場合には直接ねじ込むことができますが、下地材がない場合には羽根型プラグなどの補助具を利用します。